サン&リブのつくりかた2 飯森範親×奥野僚右×中井川茂敏x中山ダイスケx稲村和之

●ストーリー1 五感の訴求
飯森範親 × 中山ダイスケ × 稲村和之

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音楽、デザイン、味覚、と五感に響く仕事をされている方々にお集りいただきました。それぞれ専門分野が違いますが、どういう経緯で出会ったのでしょうか。

稲村

2011年12月に、中山先生が飯森さんを紹介してくれたのが始まりです。

飯森

七日町をどうやったら盛り上げられるか、というテーマのトークイベントで中山さんとご一緒したんです。そこで、外からの目線で山形の良さをもっと宣伝しなくてはいけない、という共通の思いを抱いていることがわかりました。

中山

そうですね。飯森さんのお話がすごくおもしろくて。飯森さんに稲村社長をご紹介したいなあと思ったんです。

稲村

それでついに出会ってしまったんです!

中山

稲村社長は、山形で会った初めてのとてもパワフルな山形人。かたや飯森さんは、僕と同じようによそから来て山形を外から見て山形のいい所を語れるよそものです。引き合わせたら自然と仲良くなっちゃったっていう感じでしたね。

飯森

通じ合うきっかけはフィーリング。第六感が働いている証拠ですね。

稲村

素敵な人と出会った時にビビッと電気が走ることがあるでしょう。それが…この二人と出会った時も走ったんですよ。

一同

(笑)


飯森範親
いいもり・のりちか。山形交響楽団音楽監督。桐朋学園大学指揮科卒業。これまでに、フランクフルト放送響、ケルン放送響、チェコフィル、モスクワ放送響等に客演。2001年9月からは、ドイツのヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽総監督に就任し、現在は首席客演指揮者を務めている。06年度芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2004年から山形交響楽団常任指揮者、2007年から音楽監督に就任。ならびに東京交響楽団正指揮者。

稲村

お二人はいつも扉一枚向こうのことを考え、話しているように感じます。山形にずっといる私は、扉の中の話をしているわけ。

飯森

いや、そんなことないですよ。

中山

そんなことないです。

稲村

あるある。変わっているんですよ、この二人。

飯森

いや、社長もいつも、あのへん(遠くを指差しながら)のこと話していますよ。

稲村

いやいやいや!

中山

基本的に人の話をあんまり聞かないっていう。

一同

(爆笑)

中山

二人とも自分の世界が凄いので。天才って言うと褒め過ぎだけど、奇人変人だと思います。

飯森

僕はよく変人と言われます(笑)

稲村

そう言われれば中山先生は意外と冷静かも。

中山

僕、通訳ができるんです。変な人が何を言っているか半分わかるし、他の人がなぜ理解できないかもわかる。

稲村

商品づくりで自分のイメージをスタッフに話しても、なかなかついてきません(苦笑)。でも中山先生に話すと「わかった」と言って、冷静に筋道をつけてストーリーを作ってくれるんですよ。感性の面でも素晴らしいものを持っていると思います。…ちょっと褒め過ぎだな(笑)

中山

うん、ちょっと恥ずかしい。褒め合い対談みたいになっちゃうから。

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サン&リブの新商品として『ランラン ラララ ラ・フランス』[注1]が発売されました。なぜこの商品を開発したのですか?

稲村

山形が全国に誇れる果物の王様は、ラ・フランス。この美味しさを全国隅々まで伝えたいという想いがあります。また、県内に向けてはラ・フランスを生産している農家を応援し、一本でも多く栽培を増やして欲しいという気持ちがあります。『山形代表』[注2]にもラ・フランスはありますが、果汁20%の飲みやすさで、さらに広くラ・フランスジュースを飲んでもらえれば、と。

飯森

子どもが飲むには『山形代表』ラ・フランスはちょっと贅沢かな(笑)。『ランラン ラララ ラ・フランス』は、スッと飲めますよ。美味しいです。

中山

『山形代表』には、100%ストレートで果物の特性をそのまま味わえる濃さがあります。それを飲みやすくカジュアルにしたのが、この商品。世の中にラ・フランスのジュースはたくさんありますが、他とは違う素直な美味しさがあります。


注1
『ランラン ラララ ラ・フランス』
サン&リブの新商品で、ラ・フランスのさわやかな甘さと優しい口あたりが飲みやすい果汁20%ドリンク。可愛らしいパッケージデザインと軽やかな飲み口は、子どもから大人まで大好評。


注2
『山形代表』
サン&リブの商品で、山形県産果実をそのまま絞った果汁100%ストレートジュース。桃、ぶどう(赤/白)、柿、トマト、りんご、ラ・フランスがあり、山形の味をいつでも味わうことができる。パッケージデザインは中山教授。

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パッケージデザインやネーミングは中山先生が?

中山

はい、僕のチームで。今までわりと真面目なジュースが多かったので、カジュアルにしようと、「ラ・フランス小僧」みたいな見た目にしました。歌っているイメージだったので『ランラン ラララ ラ・フランス』。ほら、目が音符になっているでしょう。そうしたら、そこに「歌ってますね〜」って音楽家が入ってきて…。

飯森

ランランラララ〜 ラ・フランス〜♪ですよ。

中山

歌をつくるっていう(笑)

稲村

ある日突然、白馬の王子がやってきたように(笑)

飯森

ソミソソラソソミミソ♪ですよ。

稲村

きたー! 専門的にきたー!(大喜び)

中山

それコマーシャルで踊らせましょう。

飯森

コマーシャルするならもっといいメロディ考えますよ。

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飯森さんは、今のような感じで商品プロデュースをしているんですね。

飯森

『ランラン ラララ ラ・フランス』の拡販には積極的に関与させていただいています。先日の大阪の公演では、舞台上で少し宣伝したら50セット完売しました。

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商品についてはどんな感想を持っていますか?

飯森

味はもちろん美味しいし、音符が踊っていていいですよね。普通音符を斜めに書くことはありませんから、この音符の向きがすごく、コン・ブリオ(con brio)。イタリア語で「いきいきと」という意味ですが、そんな感じがしますね。

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今後はどのように関わっていきたいとお考えですか?

飯森

山形の人たちに認知してもらうのは当然。他の県の人たちにも認知してもらいたいと考えています。『ランラン ラララ ラ・フランス』を、僕が振らせていただく全国のコンサートで販売したいですね。缶にサインをしたりして。

中山

いいですね。

稲村

飯森さんのラジオ番組のリスナーにプレゼントするとか。広く伝えられる手段があれば、協力させてください。

飯森

頑張りましょう。販売促進部長として!(笑)

中山

ジュースです、で完結して冷蔵庫に収まっちゃうとそこで終わってしまうので、他の文化と絡めたいですね。これを見ると音楽が聴きたくなると嬉しいし。

稲村

『ランラン ラララ ラ・フランス』は、音楽で全国津々浦々の方に届ける商品。飯森さんと出会い、最終的にこの三者で完成したという感じですが、もう、今は飯森さんの商品みたいですよ。相性がばっちりなんです。

中山

『山形代表』を作った時は、奥田シェフ[注3]が味を育ててくれましたが、その時と似ていますよね。商品を生み出したら親に会えた、というか。

飯森

こういう関わり合いをすると、山形から離れたくなくなりますよね(笑)

中山

え、どこかから話がきてるんですか?

稲村

ウィーンとかプラハとか?

中山

危ない。飯森さんの職業って、ちょっと隣の県に連れて行かれるとかじゃないですからね。地球の向こう側。

飯森

ないない(笑)

注3
奥田シェフ
イタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフの奥田政行(おくだまさゆき)。『山形代表』の監修をするなど、サン&リブ、中山教授とのつながりが深く、前回の"サン&リブのつくりかた"で鼎談も実現している。